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迅速液管理

 一台の機械でも切削油剤が腐敗や劣化していたら、その機械で加工されたすべての品物の品質は低下します。
 「迅速液管理」は、人と環境に優しい油剤が選定されており、その油剤が適切に管理されていることにより、加工された品物が常に高品質で、使用液も長期間良好な状態に保つことを実現させるための水系切削油剤の液管理技術です。

「迅速液管理」は

 従来は、液の状態が悪くなった時、油剤メーカーが液を持ち帰り、その結果が油剤ユーザーに報告されるまでに2週間前後掛かっていました。これではその間にその機械で加工された品物の品質は低下しています。

 「迅速液管理」は、長年に亘り水系切削油剤の開発と選定・管理技術の研究・開発を行ってきたケミカルコンサルタントが、その経験を活かし、液の状態を短時間で把握できる液分析法の開発により完成した技術です。「迅速液管理」は、液が届いた最短翌日には液の診断結果をユーザーに報告し、もし、問題があれば対処方法を報告します(「迅速液管理報告書」ご参照)。また、必要があればその問題を改善できる油剤を推奨します(「ご使用油剤性能評価報告書」ご参照)。

 報告するデータは、ケミカルコンサルタントの名のもとに客観的に評価されていますので、ユーザーで管理の良否やご使用油剤の適否を正確に把握することができます。

 2014年の労働安全衛生法の改訂により、2016年6月までに切削油剤や洗浄剤などの扱い慣れた物質であってもリスクアセスメントの実施が義務付けられましたので、水系切削油剤を使用するユーザーは、現在ご使用の油剤のリスク評価が必要となりました。「迅速液管理」は、水系切削油剤の使用で将来起こり得るリスクとその回避方法の情報の提供も行います。

水系切削油剤を使用するユーザーの課題について

 1977年に亜硝酸塩系水溶性油剤が、その主成分である亜硝酸塩とアルカノールアミンとの反応で発ガン性物質であるニトロソアミンを生成していることが機械振興協会から発表され新聞やテレビで大きく報道されました。このことは油剤ユーザーでは寝耳に水で、多くのユーザーでは直ちに亜硝酸塩系切削油剤の使用を止め、1980年には亜硝酸塩系切削油剤(JISW3種)がJISから削除されました。1988年には塩素系切削油剤を拭いたウエスを焼却した焼却炉の灰から多量のダイオキシンが検出されたことが新聞で報道され、多くのユーザーでは塩素フリーの切削油剤を求めるようになり、2000年には塩素系極圧添加剤を含むタイプがJISから削除されました。
 
 このように、油剤ユーザーでは水系切削油剤のリスク回避において後手後手になっていました。

 近年、産業界に有益な物質でも「人の健康と環境の保護」の目的から、使用が制限される物質が増えてきており、リスクアセスメントの義務化と相まって、油剤ユーザーでは知らなかったでは済まない状況になっています。水系切削油剤を使用するユーザーでは、検討すべき課題が残っています。

 その課題の一つが、リスクアセスメントの義務化の件です。

 水系切削油剤のリスクアセスメントの実施に当たって検討すべき問題があります。

 それは、水系切削油剤の抗菌成分として用いられているジシクロヘキシルアミン(DCHA)についてです。DCHAはPRTR法の第一種指定化学物質に指定されていますので、1%以上含む油剤はPRTR法でSDSに含有量まで明記することになっています。ところが、油剤メーカーによっては、他の成分である有機酸と反応してDCHA塩になっているのでPRTR非該当とSDSに記載している油剤メーカーがあります。しかし、非該当とされている油剤を分析すればDCHAが1%以上検出さる可能性があり、1%検出されるのにSDSにPRTR法非該当と記載すると違法になりかねません。油剤ユーザーは、違法の油剤を適法と見誤って使用するリスクを抱えています。

 油剤ユーザーはリスクアセスメントの実施に当たって、まず、使用している化学品に指定化学物質が含まれていないかの確認作業が必要です。この際、PRTR法非該当と記載されている油剤でも、1%以上がDCHA含まれている可能性がありますので、1%以上含まれていないかの確認が必要です。「迅速液管理」をご利用頂きますと、確認方法の情報もご提供しますのでリスクを回避することができます。

 水系切削油剤を使用するユーザーが、人と環境に優しい油剤が選定でき、全ての機械で加工された品物を常に高品質に長期間保つことを実現させるためには、次のチェックと後述の日常の液管理が必要です。

  1. 現使用油剤のリスクアセスメント
  2. 使用液の状態のチェック
  3. 現使用油剤の総合的性能評価

 これらのチェックに合格すれば、日常の液管理(次項の「迅速液管理」のご利用方法ご参照)を行って頂き、問題が生じた場合は弊社に液を送って頂けば、液が悪くなる前に問題を解決することができます。

「迅速液管理」のご利用方法

 「迅速液管理」をご希望の方は、ホームページの油剤カルテに必要事項をご記入の上送信してください。そして、使用液とご使用の油剤の原液とを各100mlを弊社に送ってください。現ご使用油剤の性能評価を知りたいユーザーは、その旨油剤カルテに記載してください。液が届いた最短翌日には使用液の「迅速液管理報告書」をメールします。また、ご使用の油剤の性能評価結果をご希望のユーザーには最短2週間で「ご使用油剤性能評価報告書」を郵送します。ご使用油剤の性能に問題があればその問題が解決できる油剤を推奨します(ご不明の点がありましたら、当社ケミカルコンサルタント安井までお問い合わせください(info@aqwaoil.co.jp)。

 いくら早く診断結果をご報告しても、その液が既に腐敗や劣化していれば、加工物の品質は低下していますので、全ての機械で加工された品物が常に高品質で、そして、液を長期間良好な状態に保つために、油剤ユーザーで次の液管理をお願いします。

  1. 各機械のオペレーターの方に、原液・水の補給時に濃度チェックと濃度補正及びpH試験紙でpHチェックを行ってください。
  2. pHが新液より1.0以上低下していたり、臭いや液の色などに変化がある機械があればその液を弊社に送ってください。

 「迅速液管理」のご利用により最適油剤を選定し、油剤ユーザーで上記の液管理を行って頂けば、液分析の回数を大幅に減らすことができます。

費用

  • 「迅速液管理報告書」:使用液1点5,000円(2点以上の場合は1点,3000円)
  • 「ご使用油剤性能評価報告書」(「迅速液管理報告書」を含む):1点5万円(2点以上の場合は1点3万円)

但し上記の価格は液を当社にお送り頂いた場合の税抜価格です。

濃度チェックとpHチェック(pHが新液より1.0以上低下した液、臭いや色に変化がある場合は関西化研にその液と油剤原液を各100mlほど送ってください。)

性能を回復させるための添加剤

◎ 添加剤の種類

品名 対象油剤 用途 添加量
添加剤E−RP エマルジョン pH向上
乳化状態の改善
0.8%
添加剤E−RPB エマルジョン pHの向上と防腐
乳化状態の改善
0.8%
pH・防錆向上剤MD エマルジョン pHの調整、防錆性の改善 0.5%
pH・防錆向上剤TZ ソリュブル、ケミカルソリューション pHの調整、防錆性の改善 0.3〜0.5%
防腐剤B ソリュブル、ケミカルソリューション 腐敗防止 0.2%
防腐剤P エマルジョン、ソリュブル、ケミカルソリュージョン 腐敗防止 0.1%
カケンクリーナーP-1 エマルジョン、ソリュブル、ケミカルソリュージョン フラッシング時の滅菌 0.2%

迅速液管理・報告例

迅速液管理報告例/診断結果
迅速液管理報告例/所見


使用油剤性能評価例/油剤カルテ/適正診断結果
使用油剤性能評価例/所見 後記

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